2010年3月2日火曜日

プログラマブルフロー・スイッチ

「プログラマブルフロー・スイッチ」はNECがスタンフォード大学Computer Sciennce Nick McKeownと彼が率いるOpen Flow Teamが共同で開発し、GENI(Global Environment for Network Innovations) Engineering Conference 3rdの期間中に実証実験に成功したものだ.
 現在我々が使用しているインターネット技術は、基本的にイーサーネットをベースにしている。これはLANを想定して開発された技術である。そのため、ネットワーク遅延が常時発生し、その値が極めて大きなグローバルネットワーク、ブロードバンド通信で利用するにははじめから限界がある。実際、ブロードバンドサービスが一般化している日本でも、実効帯域は物理層で規定されている帯域とは大きな違いがある。この原因は主にイーサーネット/インターネットで広く使用されているTCP/IPプロトコルに起因している。現在日本で広く普及した光ファイバーのような広帯域通信網を今以上に効率的に利用しようと考えるなら、全く新たな、プロトコルを造り上げるか、あるいは少なくともTCP/IPプロトコルに内包した機能的な欠点を補う通信装置が必要なのだ。
 プログラマブル・フロースイッチの最大の長所は上記したように高速化が可能だという点にある。TCP/IPの通信を行った場合、従来ソフトウエアで処理していたスイッチに比較して約100倍、ハードウエアで処理しているスイッチにも引けを取らない処理が可能だ。
 複数のネットワークを同一のスイッチ上に並存が可能で、仮想化スイッチ機能により、複数の異なるサービス処理実現を可能としている。
 オープンフロースイッチの内部構造はネットワークの制御を行うハードウエアFlow Tableとそれ上でコネクションの制御などを行うSecure Channelの部分に分かれいる.このControllerだが、通信を行う上で接続されているオープンフロースイッチのそれぞれの接続ルール(Rule)、処理(Action)、接続状況(Statistics)全てを監視、制御している。
 従来は同じ物理媒体を使っていても実際には接続が不可能な主にTCP/IPを使用したWAN接続、ファイバーチャネルのような拡張接続、内部バス も 1つのスイッチで接続が将来的に可能になる。
 枯渇が問題となっているIPv4と無限のアドレス付与が可能なIPv6では、相互の接続する事は困難と信じられているが、このスイッチを使用することにより、一元的な管理が実現できる。

 ひょなことから 門外漢な立場から Open flow switch のSPECを勉強することになり、おもしろいものにあたった気がした.

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