2010年1月13日水曜日

Autopoiesis

 オートポイエーシス・システムの特徴として、次の4点である。(1)自律性、(2)個体性、(3)境界の自己決定、(4)入力も出力もない。
 アリストテレスが認識学習と行為表現のための重要な概念として「テオリア(観照・学問知識)、プラクシス(社会哲学・倫理学)、ポイエーシス(制作)」という3つのスコープを設定したが、そのうちのポイエーシスに注目して、そこにオート(自己)を接合させた造語である。
オートポイエーシスによるシステムの理解を要約すると次の通りである。
 システムの本性は動きの継続であり、「自己を形成する機構を含む機構」である。システム自体で作動を継続する機構を含み、かつ、生成プロセスをつうじて産出した要素は作動の継続のなかに巻き込まれている。
 システムの構成要素は「入力、出力関係」で決定されるのではなく、「作動の継続との関係」で規定される。
 システムの作動は、システムの意図やシステムの目的に依存することはない。システムの作動の継続がシステムの境界を規定し、あらかじめ「システムの内一外」を区分することができない。この範囲は、「システムの動きをつうじて固有化」し、連続的に変化していく。
 まじめに取り組むべき理論なのかも?

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