2010年1月2日土曜日

クラウドコンピューティングの使い方

 どのような使い方が、効果的なのか、5つの可能性。

1.開発・テスト環境
  サーバーの仮想化とどう違うか?
  クラウドにあって、サーバーの仮想化にないもの=「オンデマンド・セルフサービス」と「システム資源のプール」
  開発・テストが必要になったとき、人手を介さずに、かつ必要量のサーバー資源をダイナミックに割り当てることができる仕組みである。

2.ピーク性の高いアプリケーション
 Webでのキャンペーンやオンライン販売などは、そのピークが予想できないことに加え、そのピークと定常時のギャップが、相当に大きなものになる場合、アプリケーションは、クラウド向きといえる。
 オンプレミスとの組み合わせにより、平時は社内システムを、負荷が大きくなりそうなときには、クラウドを使うことができる。

3.クラウドの課題を補完するサービス
 Google Appsを使えば、サーバーの所有に伴う一時費用や運用負担が軽減される。オフィース・アプリケーションであれば、可用性も基幹業務システムほどには必要ない。個人認証は、社内のサーバーですべて行い、社内で認証した結果だけを Google Appsに送りそこで認証。機密情報は暗号化して、社内のサーバーに残し、リンク情報だけをメールで送る。そうすれば、クラウドの良さを活かしつつ、その課題を解決することができる。
 地域や業界でサーバーを運用して、サービスを提供することも意味があるだろう。コストは高くなっても、人や設備に依存することがなくなれば、ユーザー企業のメリットも大きい。

4.クラウド・ブローカー
 クラウドによるサービスが多様化する中、ユーザーは、その選択や組み合わせに苦労する。そこで、ユーザーにとって最適な組み合わせを提案し、それを構築、提供する事業者が必要になる。このようなサービス事業者を「クラウド・ブローカー」と呼ぶ。システム・インテグレーターのクラウド版ということになる。
 今までのSIと大きく異なるところは、システム機器販売や環境構築の割合が、大幅や減ること。そして、システム技術力の価値が、相対的に小さくなることである。
 業務プロセスやアプリケーションにかかわる課題の整理、企画・提案といった、より上流に関わることができる能力が、求められるようになる。

5.デバイスの多様化を意識したアプリケーション・サービス
 クラウドの重要な特徴のひとつが、マルチデバイスである。ネットワーク・サービスを利用する上でのPCの利用頻度が大幅に減ったことは確かである。 法人をお客様としている多くのIT企業は、意外とこのあたりの感性が低いようだ。


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